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「BPMがビジネスを変える」 [コンサルティング]

「BPMがビジネスを変える」はビジネスの中でITによるBPM(Business Process Mamangement)を活用するかを解説した本である。対象者はIT関係者ではなく、ITを利用する側の経営者や企画担当者・社内運用者である。しかし、IT関係者も十分に参考になる本である。
 この本のまえがきに
  1)顧客企業のユーザとSI事業者のSEとの間で通常行われるシステム設計技法に基づくコミュニケーションは失敗しがちである。顧客との間で、あるべきビジネスプロセスを可視化・共有化するという方法を採るべきである
  2)顧客企業がやりたいことは、システム化を検討する当初は必ずしも明確でないことが多く、要件定義にいきなり入ると失敗しがちである。
  3)仮に構想ができたとしても、それが意図どおりの効果を生むかどうかは仮説に過ぎず、システム構築後の新業務運用時に検証しながら、必要により改善すべきである。
 とある。まさに我々の現場ではこのとおりであると感じている。

 ここ数年、システム開発をいかに成功させるかという議論が多数行われていると思う。また、その原因の1つとして顧客企業がやりたいことが明確になっておらず、その状態でいきなり要件定義をしようとする傾向にある、ということも事実である。こういったことを改善するため、BPMというものが注目され始めている。さらにSOX法対応とBPMは非常に相性がよいと考えられ、その手法がより注目を浴びるようになってきている。BPMそのものは昔流行ったBPRの延長のものであるが、BPRで失敗した「やりっぱなし」を改善し、いわゆるPDCAサイクルを適用するような手法となっている。

 BPMはITだけでは実現しない。ビジネス側の戦略というものも重要である。このため、本書はビジネス側の経営者などを対象としているのである。

 今後の企業システムはBPMが中心となってくることはほぼ確実である。この本を読んでその内容を理解してもらいたい。

BPMがビジネスを変える―BPRを超える「業務プロセスの継続的改革」

BPMがビジネスを変える―BPRを超える「業務プロセスの継続的改革」

  • 作者: 日沖 博道
  • 出版社/メーカー: 日経BP企画
  • 発売日: 2006/08
  • メディア: 単行本


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