SSブログ

「グーグルの次のモデル」の前に [雑感]

今日図書館で「次世代ウェブ グーグルの次のモデル」という本を借りてきました。

とこの本を読む前に、ここでまずはグーグルについて考察していきたいと思います。

話はいきなりずれますが昨夜放送大学で「イノベーション経営」という講義を放送していました。そこで技術経営は次の2通りに分けて考えることができると言っていました。
 1. 市場のニーズにあわせて技術を開発し製品化する経営
 2. 特化した技術を持ち、それに合わせて市場を開拓する経営

グーグルは後者(2)に該当すると思います。当初は単なる検索エンジンでしたが、検索エンジンに状況に合わせた広告を表示するという技術を加え市場に提供して成功しました。いまではSEOを行うという周辺企業まで立ち上がるほどの勢いです。さらに単にWeb上の文書を探すだけではなく、地図を提供しそれを収益に繋げています。さらにメール・カレンダーとさまざまな技術を提供し、新たな市場を開拓しています。Gmailは当初は単なる無償メール基盤でしたが、その容量の大きさ、分散技術から企業や大学のメールサーバとしての機能を有償で提供するようになっています。これは今話題のSaaSとまったく同じ考えではないでしょうか。グーグルは特にSaaSとは謳っていませんが、まさにSaaSであると私は理解しています。

特化した技術を持つグーグルはおそらく2通りの天才たちが集まっているのでしょう。
 ・技術屋としての天才(各種サービスの基盤を開発している)
 ・マーケターとしての天才(技術を売り込む市場を開拓している)
この2種類の天才がいるからこそ、グーグルは大企業に成長しているのだと思います。

ではグーグルのライバルになるのは誰か?今のところグーグルのライバルはグーグルでしかないような気がします。
また、グーグルを倒すのもグーグルではないかと予測します。

その昔金融界でノーベル賞をとった学者が、その能力を発揮してヘッジファンドに参加しました。LTCMです。しかしLTCMは自分たちのやり方(いわゆるブラック・ショールズ方程式)に固執しすぎたために経済の変化に追従できず、多大な負債を抱えて倒産しました。

LTCMとグーグルでは経営そのものが違うので単純に比較はできませんが、グーグルが自分のビジネスを否定するような技術を開発・提供し、結局グーグルによってそのビジネスモデルが崩壊するという可能性も秘めていると思います。
その部分をコントロールできるかどうか、経営者としての手腕が問われるところだと思います。

さて、「次世代ウェブ グーグルの次のモデル」ではどんな話が出てくるでしょうか・・・・。

次世代ウェブ  グーグルの次のモデル (光文社新書)

次世代ウェブ グーグルの次のモデル (光文社新書)

  • 作者: 佐々木 俊尚
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2007/01/17
  • メディア: 新書


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:パソコン・インターネット

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。