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日本は10年遅れているのかな??「オープンアーキテクチャ戦略」 [自己研鑽]

あらためて「オープンアーキテクチャ戦略」読みなおしています。
今読むと当然今の視点が反映されるわけですが、今思うと日本って10年遅れたのかな~と感じます。

1999年の出版時点ですでに
 ・クラウドソーシング
 ・プロシューマ
 ・クラウドコンピューティング
などの一端がすでに語られています。そうした知見を活かしている日本企業ってどれくらいあるでしょうか。
どちらかといえば欧米(特にアメリカ)に多くのビジネスの主導権を握られているような気がします。
1999年の段階で日本でもすでに語られていたのに・・・チャンスを活かせなかった。読んでいてとても残念に思いました。10年も時間があったら何か1つくらい日本が主導権を握っていてもよかったのに。
これもグローバルになりきれない日本企業の力のなさだったのかな。
 いまやビジネス界すべてが「ドッグイヤー」でまわっているような状況ですが、個人の能力は以前のままなのでしょうね。
これからは「ドッグイヤー」についていける個人・組織の力があるかどうかにビジネス継続の成否がかかっているような気がしてきました。

「オープンアーキテクチャ戦略」

 IPネットワーク拡大を受けて、各企業とも従来の商品囲い込み戦略が取れなくなってきました。
代わりに主役になったのが”オープンアーキテクチャ戦略”です。囲い込みからオープンアーキテクチャへ変貌した要因は3つあると考えられています。
 1)情報過多
 インターネット上での情報のやり取りが多くなり、情報量のコントロールができなくなりました。また、多くのサイロ型システムが登場したため、業務拡大が難しくなりました。そこでシステムのモジュール化が進み、レゴブロックのように組み合わせるシステムに変貌していきました。
 2)情報の非対称性の構造変化
 以前は供給者が情報を持ち、購買者は供給者が発信する情報しか持っていませんでした。しかしインターネット登場後その位置づけが逆転します。購買者側にはさまざまな情報が各方面から入ってきます。さらに購買者間での商品評価なども行われ、供給者以上の情報を購買者が持つといった状況に陥りました。したがって選択権は完全に購買者に移ったのです。
 3)情報と媒体のアンバンドル
 情報、ソフトウェアを販売する際の媒体が不要となってきています。すべてはネットワーク越しのコピーで済まされます。こうした中、オープンソフトウェアの利用が主流となり、従来のシステム販売とは異なる状況になりました。
さらにネットワークでの販売を行う場合にはその課金システムの負担が大きくなり、利益を圧縮する原因となってしまいました。そこで商用アプリケーションも無償もしくは安価で提供し、販売以外の新規ビジネスモデルを構築する必要性がでてきました。


 こうした要因でオープンなインターフェースを用いたアーキテクチャによるビジネスモデルの構築が必須となりつつあり、戦略の転換が必要になってきているわけです。


 本書は1999年に発行されていますが、それから8年。さらにオープン化は進み、ビジネスモデルも劇的に変貌を遂げつつあります。ネットワークをビジネスモデルに取り込むことで、IT業界の時間進行(ドッグイヤー)が通常のビジネスでも見られるようになっています。
 まずはオープンアーキテクチャ戦略の原点を確認し、今後の戦略立案・実行の参考にしてください。 



オープン・アーキテクチャ戦略―ネットワーク時代の協働モデル

オープン・アーキテクチャ戦略―ネットワーク時代の協働モデル

  • 作者: 国領 二郎
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 1999/11
  • メディア: 単行本



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