「通貨戦争」 [Money]
「通貨戦争」
本書は100年前くらいまで続いていた金本位制度から現在の制度に変更されていく過程で通貨・為替にどういったことが起きていたのか、どうしてそのような変更が行われてきたのかを解説したもの。そして現行の制度の未来を予測したものとなっています。
金本位制度の頃は基本的な価値が金に関連付けられるため、金利とかインフレ・デフレという経済現象もすべて金に関連し、しかも金という絶対的な価値があったために、通貨の価値もある程度自動調整されていた側面がありました。しかし、現代の通貨はそうした絶対的ともいえる価値基準のないものになっているため、昔機能してきた自動調整機能が働かない。だからこそ日銀やFRBといった中央銀行が設立され、さまざまな権限を与えられて必死で(手動で)調整を行ってきた。ところが、それが世界の中の自国の通貨の価値、という基準になるとどうしても通貨安に誘導したくなる(理由は本書を読んでみてください)。そして実際ある国の政策で通貨安に誘導される面がたびたびあり、それが他国の経済に大きな打撃を与えることも。こうした側面をとらえて「通貨戦争」と言われている。
本書を読んで思うのは、FXトレードってリスクの高いものだったんだなー、ということ。目に見える経済活動とは別に国の政策によって変えられるものって、株価誘導よりも悪質に見えるものですからね・・。
これから自分の投資スタンスも少し変わってきそうです。
本書は100年前くらいまで続いていた金本位制度から現在の制度に変更されていく過程で通貨・為替にどういったことが起きていたのか、どうしてそのような変更が行われてきたのかを解説したもの。そして現行の制度の未来を予測したものとなっています。
金本位制度の頃は基本的な価値が金に関連付けられるため、金利とかインフレ・デフレという経済現象もすべて金に関連し、しかも金という絶対的な価値があったために、通貨の価値もある程度自動調整されていた側面がありました。しかし、現代の通貨はそうした絶対的ともいえる価値基準のないものになっているため、昔機能してきた自動調整機能が働かない。だからこそ日銀やFRBといった中央銀行が設立され、さまざまな権限を与えられて必死で(手動で)調整を行ってきた。ところが、それが世界の中の自国の通貨の価値、という基準になるとどうしても通貨安に誘導したくなる(理由は本書を読んでみてください)。そして実際ある国の政策で通貨安に誘導される面がたびたびあり、それが他国の経済に大きな打撃を与えることも。こうした側面をとらえて「通貨戦争」と言われている。
本書を読んで思うのは、FXトレードってリスクの高いものだったんだなー、ということ。目に見える経済活動とは別に国の政策によって変えられるものって、株価誘導よりも悪質に見えるものですからね・・。
これから自分の投資スタンスも少し変わってきそうです。
「大いなる不安定」 [Money]
やっとこの本を読むことができました。
先のリーマンショック以降の金融危機について多くの論調は「想定外」のことが起きた、と言っていましたがそれはまったくの間違い。完全に「想定の範囲内」のもので、今までも金融危機は何度も発生していたし、必然だったとの内容のものです。
確かに「想定の範囲内」のものでしたよね。その規模は私には予測が付きませんでしたが、不動産バブルを経験している日本人にとってはサブプライムの仕組みは異常としか映らなかったはずです。それをさらに派生させた金融商品が多数出回ったのですからバブルがはじけるときにとんでもないことがおきるのはそれこそ必然。
まあ、欧米の多くの人は「土地神話」を信じてしまって、必然が見えず不動産バブルなんて「ブラックスワン」(存在しないもの)と認識してしまったのですから、何を言っても始まりませんが・・・。
ところで、今回の金融危機の1つの原因として投資銀行等の給与制度があると本書では見ています。確かに金額は大きいのですが、それ以上に大きいのが短期的な利益にしか注目しなくなるインセンティブ制度です。
本書の中の例では
1年目:派生証券多数販売で利益拡大 -> インセンティブ大
2年目:派生商品で損失発生、利益減少 -> インセンティブなし
3年目:その他の商品で利益拡大 -> インセンティブ中
のようなケースを想定してみればわかるとしています。この場合、インセンティブを貰う側にとってはプラスの側面しかない。2年目で自分が販売したものが損失の原因になったとしてもマイナスにはならない。これだから1年未満の短期利益しか考えない。それが誘引して今回のCDSなどの商品が生まれる土壌ともなった。
確かにその通りです。で、本書では面白い制度を提案しています。インセンティブそのものは否定しない(場合によっては金額の大きいものでも否定しない)が、もう少しロングスパンで評価する。つまりいったんインセンティブ分をプールするんです。先ほどの3年評価を採用したとすれば
1年目:派生証券多数販売で利益拡大 -> インセンティブ大(+10
2年目:派生商品で損失発生、利益減少 -> インセンティブ現象(-7)
3年目:その他の商品で利益拡大 -> インセンティブ(+5)
この3年間の業績を評価して +10-7+5=+8のインセンティブを支払う。ちゃんと損失発生がマイナス評価されていますから短期業績ばかりに注目しているわけにはいかない。中期的判断も要求されるというわけです。こうすれば少なくとも今の(最悪に近い)インセンティブ制度よりはまともになる。
とても面白い提案です。本書で一番印象に残った内容。採用すればよいのに・・・と真剣に思いました。
本書ではそのほかにもさまざまな分析、評価、そして今後はどうなるかがさまざまな角度から考えれれています。とても参考になる内容です。この本はぜひ皆さんにも読んでほしいと本当に思います。
(どうせ、次の金融危機はいずれ・・大地震よりははるかに高い確率で起きるのですから)
先のリーマンショック以降の金融危機について多くの論調は「想定外」のことが起きた、と言っていましたがそれはまったくの間違い。完全に「想定の範囲内」のもので、今までも金融危機は何度も発生していたし、必然だったとの内容のものです。
確かに「想定の範囲内」のものでしたよね。その規模は私には予測が付きませんでしたが、不動産バブルを経験している日本人にとってはサブプライムの仕組みは異常としか映らなかったはずです。それをさらに派生させた金融商品が多数出回ったのですからバブルがはじけるときにとんでもないことがおきるのはそれこそ必然。
まあ、欧米の多くの人は「土地神話」を信じてしまって、必然が見えず不動産バブルなんて「ブラックスワン」(存在しないもの)と認識してしまったのですから、何を言っても始まりませんが・・・。
ところで、今回の金融危機の1つの原因として投資銀行等の給与制度があると本書では見ています。確かに金額は大きいのですが、それ以上に大きいのが短期的な利益にしか注目しなくなるインセンティブ制度です。
本書の中の例では
1年目:派生証券多数販売で利益拡大 -> インセンティブ大
2年目:派生商品で損失発生、利益減少 -> インセンティブなし
3年目:その他の商品で利益拡大 -> インセンティブ中
のようなケースを想定してみればわかるとしています。この場合、インセンティブを貰う側にとってはプラスの側面しかない。2年目で自分が販売したものが損失の原因になったとしてもマイナスにはならない。これだから1年未満の短期利益しか考えない。それが誘引して今回のCDSなどの商品が生まれる土壌ともなった。
確かにその通りです。で、本書では面白い制度を提案しています。インセンティブそのものは否定しない(場合によっては金額の大きいものでも否定しない)が、もう少しロングスパンで評価する。つまりいったんインセンティブ分をプールするんです。先ほどの3年評価を採用したとすれば
1年目:派生証券多数販売で利益拡大 -> インセンティブ大(+10
2年目:派生商品で損失発生、利益減少 -> インセンティブ現象(-7)
3年目:その他の商品で利益拡大 -> インセンティブ(+5)
この3年間の業績を評価して +10-7+5=+8のインセンティブを支払う。ちゃんと損失発生がマイナス評価されていますから短期業績ばかりに注目しているわけにはいかない。中期的判断も要求されるというわけです。こうすれば少なくとも今の(最悪に近い)インセンティブ制度よりはまともになる。
とても面白い提案です。本書で一番印象に残った内容。採用すればよいのに・・・と真剣に思いました。
本書ではそのほかにもさまざまな分析、評価、そして今後はどうなるかがさまざまな角度から考えれれています。とても参考になる内容です。この本はぜひ皆さんにも読んでほしいと本当に思います。
(どうせ、次の金融危機はいずれ・・大地震よりははるかに高い確率で起きるのですから)
「バフェットの投資原則」 [Money]
いくつか投資・トレーディングに関する本を読んできましたが、やっぱり「バフェット」に戻るような気がします。
テクニカルトレーディングなどの本も読みました。確かに短期的にはテクニカルで何かわかるかもしれません。でも、それを活用して何かできるほど投資活動に時間をかけることはできません。そうなるとどうしても長期的投資戦略が必要になる。長期的になればなるほどテクニカル分析の多くは参考になりにくい。一般の人でもできる投資戦略ってやっぱり「バフェット流」なんですよね・・・。今回の『投資原則』はバフェットの言葉をまとめたもの。結構参考になる言葉がのっています。この本を読む前に「バフェットの株主総会」なんかも参考にすればいいと思います。
バフェットも日本株にも興味を持っていますから、東京市場でがんばることは十分可能です。
あ、バフェット以外にどうしても参考にしなければならないものが1つ。それは「ブラック・スワン」。これだけは忘れてはいけません。
なぜって・・・「バフェットの投資原則」によればファニーメイなどを投資対象とみていたようですが、ご存じのようにサブプライムローン関連で破たんしましたからね・・・。バフェット流も100%ではないということですね。
テクニカルトレーディングなどの本も読みました。確かに短期的にはテクニカルで何かわかるかもしれません。でも、それを活用して何かできるほど投資活動に時間をかけることはできません。そうなるとどうしても長期的投資戦略が必要になる。長期的になればなるほどテクニカル分析の多くは参考になりにくい。一般の人でもできる投資戦略ってやっぱり「バフェット流」なんですよね・・・。今回の『投資原則』はバフェットの言葉をまとめたもの。結構参考になる言葉がのっています。この本を読む前に「バフェットの株主総会」なんかも参考にすればいいと思います。
バフェットも日本株にも興味を持っていますから、東京市場でがんばることは十分可能です。
あ、バフェット以外にどうしても参考にしなければならないものが1つ。それは「ブラック・スワン」。これだけは忘れてはいけません。
なぜって・・・「バフェットの投資原則」によればファニーメイなどを投資対象とみていたようですが、ご存じのようにサブプライムローン関連で破たんしましたからね・・・。バフェット流も100%ではないということですね。
[新版]バフェットの投資原則―世界No.1投資家は何を考え、いかに行動してきたか
- 作者: ジャネット・ロウ
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/08/22
- メディア: 単行本
「ロンドンFX物語」 [Money]
「ロンドンFX物語」。ロンドンにある銀行のトレーディングルームに勤務していた筆者がディーリングルームの内幕を描いたのが本書。
物語として派手さはないけど、FXトレーディングの実態がよくわかる面白い内容です。
これを読んで、「やっぱりFXは投資ではないなー」と感じますね・・。「マネーゲーム」または「投機」という言葉のほうが実態に近いと思われます。
本書の中で気になった言葉があります。
FXは『9割は我慢して、1割を楽しむ』
実際にFXをやってその通りだなーと思います。プロも同じだったんだ!!
物語として派手さはないけど、FXトレーディングの実態がよくわかる面白い内容です。
これを読んで、「やっぱりFXは投資ではないなー」と感じますね・・。「マネーゲーム」または「投機」という言葉のほうが実態に近いと思われます。
本書の中で気になった言葉があります。
FXは『9割は我慢して、1割を楽しむ』
実際にFXをやってその通りだなーと思います。プロも同じだったんだ!!
ロンドンFX物語――部外者立ち入り禁止のディーリングルームから (PanRolling Library)
- 作者: 柳 基善(ユウ・キソン)
- 出版社/メーカー: パンローリング
- 発売日: 2008/09/19
- メディア: 文庫
「バーナンキは正しかったか? FRBの真相」 [Money]
先の(というか今だ引きずっている)サブプライムローンに端を発した金融パニックについて、FRBバーナンキ議長の決断・行動をまとめた作品。
「バーナンキは正しかったか? 」と判断を下せるほど片付いていませんし、まだまだ出口戦略さえしっかりと見出せていない状況。そんな状況なのにもう「正しかった」とか「間違っていた」と過去形で語れるの??と思いつつも読んでしまいました。
内容は原著副題が良くあらわしています。
『BEN BERNANKE'S WAR ON THE GREAT PANIC』
GREAT PANICとは例の金融パニックのことですね。
最後の最後に「正しかったのか」という点に少しだけ言及していますが、でもやっぱり断定はしていない。
ただ、まだ記憶が鮮明なうちにどんな状況でどんな決断をしたのか、ということをまとめているのは有意義ですよね。
正しかったとか間違っていたとかではなく、次回はどう対応すべきかの参考になりますから。そもそも正しかったとか誤りだったとかは後になってやっとわかるもの。その場で、『今日中に結論を出さなければならない』という状況に置かれたら自分が信じる方法しかできませんから。まして経済学でさえ正しいこととは何かわからないのですから・・・。
そうそう、バーナンキ議長の大学の研究テーマは『大恐慌』だったそうです。そんな研究があったからこそ、今回の対応ができたのかもしれません。議長に任命されたのは運命だったのかな~。
「バーナンキは正しかったか? 」と判断を下せるほど片付いていませんし、まだまだ出口戦略さえしっかりと見出せていない状況。そんな状況なのにもう「正しかった」とか「間違っていた」と過去形で語れるの??と思いつつも読んでしまいました。
内容は原著副題が良くあらわしています。
『BEN BERNANKE'S WAR ON THE GREAT PANIC』
GREAT PANICとは例の金融パニックのことですね。
最後の最後に「正しかったのか」という点に少しだけ言及していますが、でもやっぱり断定はしていない。
ただ、まだ記憶が鮮明なうちにどんな状況でどんな決断をしたのか、ということをまとめているのは有意義ですよね。
正しかったとか間違っていたとかではなく、次回はどう対応すべきかの参考になりますから。そもそも正しかったとか誤りだったとかは後になってやっとわかるもの。その場で、『今日中に結論を出さなければならない』という状況に置かれたら自分が信じる方法しかできませんから。まして経済学でさえ正しいこととは何かわからないのですから・・・。
そうそう、バーナンキ議長の大学の研究テーマは『大恐慌』だったそうです。そんな研究があったからこそ、今回の対応ができたのかもしれません。議長に任命されたのは運命だったのかな~。
「バフェットの株主総会」 [Money]
バフェット、というよりバークシャー・ハザウェイの株主総会(年次総会)の様子を紹介した本。
普通の株主総会というものを実際に見たことはないのですが、バークシャーの株主総会はかなり変わっている…。ある意味面白い。シャンシャン総会が当たり前だった日本では考えられないような状況です。
でも、こんな株主総会の内容を聞いていると「バフェット後」のバークシャー・ハザウェイはどうなるんだろう?と思いますね。バフェットらは最高経営責任者や最高投資責任者の後継者を探しており、最高経営責任者の候補者はいるようですが…。
バフェットの考え方の基本的な部分がよくわかる本でもあります。長期の投資を考えられている方にはぜひ。
短期投資でうまくいっていない人にもいいかもしれないですね~。
普通の株主総会というものを実際に見たことはないのですが、バークシャーの株主総会はかなり変わっている…。ある意味面白い。シャンシャン総会が当たり前だった日本では考えられないような状況です。
でも、こんな株主総会の内容を聞いていると「バフェット後」のバークシャー・ハザウェイはどうなるんだろう?と思いますね。バフェットらは最高経営責任者や最高投資責任者の後継者を探しており、最高経営責任者の候補者はいるようですが…。
バフェットの考え方の基本的な部分がよくわかる本でもあります。長期の投資を考えられている方にはぜひ。
短期投資でうまくいっていない人にもいいかもしれないですね~。
スマートフォンでFX等がやりたいか? [Money]
いつもお世話になっている「羊飼いのFXブログ」の「羊飼い」さんがマイコミのインタビュー受けてますね~。
タイトルは「iPhoneがここまで変えたFXライフ」
私も以前は『外出先でも相場がみたーい、取引したーい』と思っていました。だから「羊飼い」さんの感覚よくわかります。
でも、、、今は『スマートフォンだろうが、携帯だろうが、PCだろうが、相場をみている時間なんてないー』状態。
ソフトウェア関連の情報でさえおいつかない始末。こんな状況だと逆に「スマートフォン使ってまでやらないかも」なんて思い始めています。
自宅でTVみながら、ちょっと相場をながめるくらいなら使うかもしれないなー。でも、今はその時間さえない(涙)。
タイトルは「iPhoneがここまで変えたFXライフ」
私も以前は『外出先でも相場がみたーい、取引したーい』と思っていました。だから「羊飼い」さんの感覚よくわかります。
でも、、、今は『スマートフォンだろうが、携帯だろうが、PCだろうが、相場をみている時間なんてないー』状態。
ソフトウェア関連の情報でさえおいつかない始末。こんな状況だと逆に「スマートフォン使ってまでやらないかも」なんて思い始めています。
自宅でTVみながら、ちょっと相場をながめるくらいなら使うかもしれないなー。でも、今はその時間さえない(涙)。
一番売れてる投資の雑誌ザイが作った最速でわかる!使える!!「FX」入門 即!実践編
- 作者: ザイFX!編集部×羊飼い
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2010/03/12
- メディア: 単行本
NY株暴落の裏に誤発注やアルゴリズム取引が?? [Money]
ギリシャ問題に端を発したNY株式の暴落。
その原因の1つとして誤発注があるのではと言われています。誤発注はcitiのトレーダーの1人がm(100万株)と間違えてb(10億株)の空売りと入力してしまったとのこと。
その他、アルゴリズム取引が売りを加速したという指摘も出ています。
最近は犯人探しが激しいですね・・・。ある程度の原因特定は必要かもしれませんが、過度の犯人探しや制限強化はいい結果にならないと思います。
=> citiは「誤発注報道は事実無根」と否定。
誤発注といえば数年前のみずほ証券の事件が思い出されます。今回は取引を取り消すということなので、裁判ということにはならないかもしれませんんが・・・。結局人間のミスも完全に防止するのは難しいということでしょう。
さらに今回の暴落はインターネットサービスにも影響が・・・。Yahoo Financeがダウンしたそうな・・・証券会社のシステムにも当然影響が出たそうです。どこまでスケールアウトを考えておくか難しいところでしょうね。
その原因の1つとして誤発注があるのではと言われています。誤発注はcitiのトレーダーの1人がm(100万株)と間違えてb(10億株)の空売りと入力してしまったとのこと。
その他、アルゴリズム取引が売りを加速したという指摘も出ています。
最近は犯人探しが激しいですね・・・。ある程度の原因特定は必要かもしれませんが、過度の犯人探しや制限強化はいい結果にならないと思います。
=> citiは「誤発注報道は事実無根」と否定。
誤発注といえば数年前のみずほ証券の事件が思い出されます。今回は取引を取り消すということなので、裁判ということにはならないかもしれませんんが・・・。結局人間のミスも完全に防止するのは難しいということでしょう。
さらに今回の暴落はインターネットサービスにも影響が・・・。Yahoo Financeがダウンしたそうな・・・証券会社のシステムにも当然影響が出たそうです。どこまでスケールアウトを考えておくか難しいところでしょうね。
「大暴落1929」 [Money]
ご存知ガルブレイスが1955年に書いた本の再発刊バージョンです。図書館にあったので読んでみました。
いやー、ほんとリーマンショックそっくり。
NHKスペシャル「MEGAQUAKE」で津波や地震対策について研究者が次のようなことを言っていました。
「津波・地震対策で一番難しいのは人間の記憶。過去の惨事はすぐに忘れられてしまう・・・」
先日のチリ地震津波では人的被害は出なかったようですが、過去の津波のことは忘れ去られてしまっていて非難した方が相当少なかったとか。
経済でも同じなんですね。1929年以降何度も大暴落・不況/恐慌を経験し、何らかの対策を積み重ねてきているはずなのにリーマンショックでやっぱり繰り返される・・・。きっと後から考えればわかっていたけど止められなかったということなのでしょうけれど。
難しいなー。
いやー、ほんとリーマンショックそっくり。
NHKスペシャル「MEGAQUAKE」で津波や地震対策について研究者が次のようなことを言っていました。
「津波・地震対策で一番難しいのは人間の記憶。過去の惨事はすぐに忘れられてしまう・・・」
先日のチリ地震津波では人的被害は出なかったようですが、過去の津波のことは忘れ去られてしまっていて非難した方が相当少なかったとか。
経済でも同じなんですね。1929年以降何度も大暴落・不況/恐慌を経験し、何らかの対策を積み重ねてきているはずなのにリーマンショックでやっぱり繰り返される・・・。きっと後から考えればわかっていたけど止められなかったということなのでしょうけれど。
難しいなー。
「伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術」 [Money]
以前紹介した「伝説のトレーダー集団 タートル流 投資の黄金律」は投資というよりもリスク管理の本といったところでしたが、こちらの本は本当にトレーディング術に関する内容です。もちろん「投資の黄金律」で紹介されているリスク管理が前提となった内容です。
この本で投資とトレーディングの違いをうまく表現していましたね。
投資:「ものを売買する」
トレーディング:「リスクを売買する」
トレーディングでは対象となるものを入手することにはこだわらない、という点がポイントです。リスクという商品を売買することで利益をあげていく。
しっかりリスクさえ管理されていれば、ここ数年で有名になったCDSなどの金融商品だって取引の対象としていい。ただし本当にリスク管理ができていれば。
この本では著者が以前トレーディングで使用していたシステム/ルールを紹介しています。これなら儲かるという「銀の弾丸」を期待されるかもしれませんが、そうした方はがっかりされるでしょう。そのような「銀の弾丸」は紹介されていません。ある意味では一般的な手法が紹介されています。しかしそれでも相当な利益を出してきたからにはわけがある。それがリスク管理なのです。彼らは決して将来を予測することはありませんでした。予測ではなく、将来起こることに備える(つまりリスクテイク)をしっかりやっているわけです。
個人的には「黄金律」のほうでリスクとは何か?ということを体に染みつかせてから、こちらの書籍を読んだほうがよいと思います。本質を見誤って小手先の技術で対応しようとすれば当然失敗しますから。
彼らのチームの中にもそうやって失敗していった方もいたそうですよ。同じテクニックを使っていてもリスク管理をし、そこでどういったルールを決めるのかが一番重要なのですから。
ちなみにここで紹介されているタートル流とこのブログのTurtleとはなんら関係はありません。
どうやらTurtleというニックネームを持ったのはほぼ同じ時期のような気がしますけど。
彼らのチームのほうがはるかに有名です。
関連書籍:
この本で投資とトレーディングの違いをうまく表現していましたね。
投資:「ものを売買する」
トレーディング:「リスクを売買する」
トレーディングでは対象となるものを入手することにはこだわらない、という点がポイントです。リスクという商品を売買することで利益をあげていく。
しっかりリスクさえ管理されていれば、ここ数年で有名になったCDSなどの金融商品だって取引の対象としていい。ただし本当にリスク管理ができていれば。
この本では著者が以前トレーディングで使用していたシステム/ルールを紹介しています。これなら儲かるという「銀の弾丸」を期待されるかもしれませんが、そうした方はがっかりされるでしょう。そのような「銀の弾丸」は紹介されていません。ある意味では一般的な手法が紹介されています。しかしそれでも相当な利益を出してきたからにはわけがある。それがリスク管理なのです。彼らは決して将来を予測することはありませんでした。予測ではなく、将来起こることに備える(つまりリスクテイク)をしっかりやっているわけです。
個人的には「黄金律」のほうでリスクとは何か?ということを体に染みつかせてから、こちらの書籍を読んだほうがよいと思います。本質を見誤って小手先の技術で対応しようとすれば当然失敗しますから。
彼らのチームの中にもそうやって失敗していった方もいたそうですよ。同じテクニックを使っていてもリスク管理をし、そこでどういったルールを決めるのかが一番重要なのですから。
「伝説のトレーダー集団 タートル流 投資の黄金律」
タイトルだけを見るとこれは投資の本のように思えるかもしれません。あるいは書店でも投資コーナーに積まれている可能性が高いでしょう。
しかし、本書の主題はリスクマネジメント。決して投資に限った話ではありません。むしろビジネス関連、プロジェクトマネジメント関連のリスクマネジメントの王道を解説した書籍だと思います。
トレーダーの世界で学んだリスクマネジメントをよくよく調べてみるとER(救急救命)の医師のリスクマネジメント、エンジェル(投資家)のリスクマネジメント、そして企業のリスクマネジメントと変わることはないということがわかるのです。著者は自らが「タートルズ」と呼ばれる投資集団に籍をおいていたことがあり、その後起業を経験し、まさにすべて共通するリスクマネジメントがあるとしています。
そして本書で何よりも気に入ったのが「ブラックスワン」をも考慮していること。予想などできない、ということを大前提にしていることがどんな書籍よりも信頼できると思える点です。しかも実績つき。これだけの内容で非常にわかりやすいというのは他にはないと思います。ぜひお手元に!!
ちなみにここで紹介されているタートル流とこのブログのTurtleとはなんら関係はありません。
どうやらTurtleというニックネームを持ったのはほぼ同じ時期のような気がしますけど。
彼らのチームのほうがはるかに有名です。
関連書籍:
ワイルダーのテクニカル分析入門――オシレーターの売買シグナルによるトレード実践法 (ウィザード・ブックシリーズ)
- 作者: J・ウエルズ・ワイルダー・ジュニア
- 出版社/メーカー: パンローリング
- 発売日: 2002/05/06
- メディア: 単行本
新版 魔術師たちの心理学―トレードで生計を立てる秘訣と心構え (ウィザードブックシリーズ)
- 作者: バン・K・タープ
- 出版社/メーカー: パンローリング
- 発売日: 2008/01/10
- メディア: ハードカバー