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「アジャイルソフトウェアマネジメント」 [プロジェクト管理]

「アジャイルソフトウェアマネジメント」
この本は従来のソフトウェアマネジメントの本とは一線を画す内容ではないかと思います。
従来のソフトウェアマネジメントはPM/CMMIに代表される工程の管理で、まず最初にタスクを洗い出し、その工数を見積もりそれにしたがって人を割り当て管理をしていくというものです。しかしソフトウェアの開発はこの見積もりが非常に難しい。
そんな中現れたのがアジャイルソフトウェア開発手法です。タスクを洗い出して、などと工程別にやっていくのではなく、大げさに言えば「ごちゃごちゃ言わずにまず作ってしまおう」というものです。そうした開発手法のマネジメントでは当然従来の工程管理では対応できません。「アジャイルソフトウェアマネジメント」の管理手法を一言で言うと作業のJIT(Just In Time)投入です。とりあえず作ってしまおうという作業をある程度分割して管理し、その成果物がどれだけ仕上がっているかを管理します。一定期間の仕上がり具合(能率)を評価し、能率が上がるように改善していきましょう、という考えです。
従来のソフトウェアマネジメントに慣れている私には最初何が書いてあるのか理解不能でしたが、自動車組み立ての流れ作業をイメージしてそれをソフトウェア開発に置き換えたものという理解でイメージしました。

この手法を会社でやろう、とするとちょっと難しいですね。やはり開発当初に作業の見積もりは必要ですし、スコープの決定もどうしても必要な作業になります。まずはXXを作るためにYYの予算を獲得しないといけませんから。
YYの予算があるから、価値のあるものを作ってみろ、という性格のものでしたらアジャイル開発でかのうなんですが。
しかし、アジャイル開発のよいところは今後取り込んでいかないといけないですし、それに見合った管理手法も必要になると考えられます。
そういった観点で見ていくと何か参考になるのではないかと思われます。
発注者側で「アジャイルでやるんだ」と考えている企業があるようでしたらぜひこの本を参考にして、開発業者も巻き込んでこの手法で管理してください。アジャイルという手法は従来の開発手法と違うのですから、管理手法も下手に従来のやり方を踏襲するよりはきっとよい管理ができます。

とても面白い内容ですが、この本の内容を活用するにはかなりの読み込みが必要です。

アジャイルソフトウェアマネジメント

アジャイルソフトウェアマネジメント

  • 作者: David J. Anderson
  • 出版社/メーカー: 日刊工業新聞社
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 単行本


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