「ドラッカー名著集1 経営者の条件」

本書の内容を的確に掴むには原著のタイトルのほうがよいかもしれません。
「The Effective Excective」。”経営者の条件”という認識よりも”管理職の条件”と認識したほうがよいでしょう。

では管理職とはどういった人のことを言うのか（もちろん名ばかり管理職ではないです）。基本的に管理職は知識労働者であると考えられています。
　知識労働者は
　　・成果をあげる（アウトプット思考）
　　・他者から直接、細かく監督することはできない
　としています。さらに管理職（エグゼクティブ）は
　　・”成果をあげるために自らをマネジメントする”知識労働者。
　　・組織の活動や業績に実質的な貢献をすべき”知識労働者”
であるとしています。
部下がいる／いないは関係ありません。ですから、”自らをマネジメントする”となっています。

この定義からすると単なる工場の管理者は大部分は管理職ではない、ということになります。
逆に小さい組織では1メンバーまでがこの管理職の定義に該当する場合もあります。

本書では”自らをマネジメントする”という面では
　・時間を管理する術を持つ
　・好き嫌いではなく貢献するか／しないかで判断する
　・フォロワーシップも理解する
ということが必要だとしています。
さらに活動・業績に貢献するという面では
　・定量的データ（過去のデータ）のほかに定性的データ（未来を予見するデータ）を活用する
　・的確な意思決定を行う
といったことが必要としています。

本書ではこれだけの内容をまとめて提示しています。しかもこれらは学ぶことができるとしてます。さまざまなマネジメント本がありますが、それらを一気に理解できる内容なのです。これ1冊あればすべてOK。
ぜひ、ドラッカー氏の著書を読んでみてください。その内容の濃さがよくわかると思います。

ドラッカー名著集1　経営者の条件

• 作者: P.F.ドラッカー
• 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
• 発売日: 2006/11/10
• メディア: 単行本

タグ：管理職 エグゼクティブ ドラッカー 書籍