『「派生開発」を成功させるプロセス改善の技術と極意』 [プロジェクト管理]
「派生開発」とは保守フェーズにおける不良修正や機能追加の開発を指します。「派生開発」は比較的短期間での実現を求められますが、意外と「派生開発」に注目したプロセス定義をしている企業は少ないのではないでしょうか。
CMMIを採用している企業でも新規開発の標準プロセスは持っているが派生開発のプロセスを別途定義しているところはないと思います。こうしたケースでは新規開発のプロセスをテーラリングするのですが、派生開発はその内容が新規開発とは異なるため、プロジェクトマネージャの経験から新規開発から大幅なテーラリングを行っているのが実態ではないかと思われます。つまり従来は派生開発のプロセスは暗黙知の中で行われていたのです。
この本ではXDDP(eXtreme Derivative Development Process)という派生開発専用のプロセスを定義し、その中で開発を行っています。内容は経験豊富なプロジェクトマネージャであれば、”あたりまえ”と思うものが多いとおもいます。しかし、XDDPの重要性はそうしたプロセスを明文化したことにあります。
派生開発は開発全体の中でもかなりの数を占めると思います。XDDPをそのまま採用するにしても、独自でプロセスを定義するにしても、いずれにしても新規開発プロセスとは別個に標準化しておくことが重要なのではないでしょうか。
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